学校での設備管理の仕事とは？
さまざまな設備管理の現場のなかでも、学校の設備管理の仕事は少し特徴的な要素があります。ここでは学校の設備管理の仕事内容や特徴をはじめ、必要な資格、給料、実際に働いたことのある人からの体験談などを調べてまとめています。
学校の設備管理ってどんな仕事？
学校の設備管理の仕事は求人によって異なりますが、電気や空調など各種設備の運転・保守点検をはじめ、設備の修繕、外注業者が点検や改修工事を行なう際の立ち会い、電球の交換などがあります。また、入試をはじめとする各種行事の設営や空調などの管理業務を求められる場合もあり、学校を利用する学生や教職員などが快適に過ごせる環境を整えるのが学校の設備管理の仕事です。
学校の設備管理ならではの特徴としては、次のようなものがあります。
夜間作業が少ない？
学校は夕方以降になると学生や教職員が帰宅するため、夜間はボイラー・冷凍機などの熱源設備や空調機・エアコンなどを停止でき、管理する設備の稼働を最小限に抑えられます。夜も人がいるホテルや病院などと違って建物内に利用者がいなくなるため、夜間にクレーム対応やトラブルなどが発生する心配もありません。夜間は基本的に定型の業務はありませんが、その分、昼間はできない修繕業務が夕方から夜間にかけて行われることがあります。
学校の休暇中は仕事の負担が少ない
夜間と同様に学校が休みの間も建物の利用者がかなり減るため、設備の稼働を最小限にすることで仕事の負担を抑えられます。特に大学には1～2ヶ月の長期休暇があるので、ほかの現場だと夜間に行なう必要がある停電作業や工事を長期休暇中に行なうことが可能です。土日や長期休暇など利用者が少なくなる機会がたくさんあることから、学校の設備管理はほかの施設と比べて比較的負担の少ない現場だと言われています。
基本的に学生のみが利用する
不特定多数の人が訪れるホテルや商業施設などと違い、学校は学生や教職員など特定の人が校内の運営ルールに従って利用するため、例えば空調の運転管理は基本的にマニュアル通りに行えます。また、ホテルや商業施設ではクレームにつながらないように利用者の状況に気を配りながら業務を行なわなければいけませんが、学校は利用者のほとんどが学生なので、決められたタイムテーブルに支障がでなければ、大きな問題につながることはありません。ただし、入学試験や模擬試験等のときは受験に影響がでないように細心の注意を払って、会場の温度や湿度管理、音響設備の適正稼働などを行う必要があります。
学校の設備管理に必要なスキルや資格
学校の設備管理の仕事をするうえで必須となる資格はなく、未経験者や資格を持っていない人でも応募可能な求人は多数あります。一方でどの求人でも有資格者や実務経験者はやはり優遇されやすく、特に歓迎されるのが以下の資格です。
- 第三種電気主任技術者（電験3種）
- 第二種電気工事士（電工2種）
- 第一種電気工事士（電工1種）
- ボイラ―技士
- 建築物安全衛生管理技術者（ビル管）
そのほかにも「危険物取扱者乙種4類」「冷凍機械責任者」「エネルギー管理士」などの有資格者を優遇するところもあり、求人によって有利になる資格はさまざまです。資格を持っていない状態で学校の設備管理の仕事に就いたとしても、仕事に必要な知識や理解を深めるために資格取得を目指すことを推奨します。また、より待遇の良い現場に転職を検討する際も、資格を持っていれば有利に進められるメリットがあります。
働きながら資格取得を目指すなら、仕事に関わる資格や手当の対象になる資格を優先してチャレンジするのが良いでしょう。また、転職する際に有利になる難易度の高い資格を目指すのもおすすめです。ただし、資格によっては実務経験を求められるものもあるため、取得に必要な条件は事前に確認しておきましょう。
学校の設備管理の給料
学校の設備管理の求人を調査してみたところ正社員の平均月給は22.3万円でした。ただし、求人によって給料が12.8万～70万円とかなり幅があることから、勤務地や仕事内容、資格、経験などによって給料が大きく変わることが考えられます。
資格手当が支給される求人であれば給料アップを叶えやすいため、有資格者の人、または資格取得を検討している人は資格手当の有無や金額などをチェックしておきましょう。
学校の用務員に転職する道も
学校での設備管理の経験を生かし、学校の用務員への転職を目指すことができます。学校の用務員は非正規採用のところがほとんどなものの、自治体によっては正規採用を行なっているところもあるため、設備管理者から地方公務員への転身を叶えることが可能。ただし、公務員として正規採用される場合は、教養試験に合格する必要があります。
学校の用務員は「誰でもできる雑務員」というイメージを持たれやすいことから、設備管理の資格や経験のない応募者も多いため、設備管理に関する資格や実務経験を持っているのはかなり有利と言えるでしょう。仕事内容も一般的な設備管理と基本的に同じなので、持っている知識や経験をそのまま生かすことができます。
学校の設備管理の仕事に向いている人
時間の制約が少ない現場で働きたい
利用者が少なくなる機会の多い学校は、さまざまな施設の中でも設備管理員の負担が少ない働き方を叶えられる現場です。ホテルや病院などと違って夜間作業が少なく、肉体的・精神的な負担を抑えられるメリットがあります。体力が衰えてくる高齢になっても、長く活躍できる現場で働きたい人におすすめです。
働きながら資格を取得したい
学校の設備管理の仕事は比較的負担が少ないため、資格取得のための勉強に時間費やすことができます。働きながら設備管理に必要な知識や経験を積むことで、未経験からのスタートでも一人前の設備管理者を目指すことが可能になります。資格を持っていれば次の転職にも有利になるので、キャリアアップしたい人にも向いています。
学校の設備管理を経験した人の体験談
複数の建物があるので管理する設備が多い
以前の現場が、大学の設備管理でした。1つの構内に複数の建物があり、空調機械やボイラーも多い。点検に関する予定が立てやすい。割と山の上に大学が立っているところが多く（広島は多い気がするが、他地域は分からない）自然も多いという環境なので、自然災害に対する注意力も磨かれるかもしれない。
引用元：Twitter（https://twitter.com/harunohinoizumi/status/1171219468757782528?s=20）
理系の大学だと温度管理に気を使う
とある大学キャンパスの設備管理だったんですけど理系の大学やから温度管理やらあれやら色々うるさかった...夏場は教室やら事務所やらが空調をガンガン使うからデマンド越えないように四六時中管理室のモニターとにらめっこしてましたww（事務仕事そっちのけ）
引用元：Twitter（https://twitter.com/hide_shet/status/753898479651397632?s=20）
